2018年6月5日(火)〜6月6日(水) 

妙好人『石見の才市』顕彰法要


 


七高僧さんとその配列

才市さんが嘉戸大恵師に七高僧さんの配列を書いてもらって、大事にしていたと言う。その時期ははっきりしないが、嘉戸師と才市さんの関わりの端緒は、1915年(大正4年)、4月から9月まで、安楽寺に泊り込んで、寺本慧達師と共に梅田謙敬和上に就いて宗学を学んでおられたのが初めであろう。その後の交流は定かでないが。
それで、改めて七高僧の配列を確認しておきたい。

 A天親菩薩
 B曇鸞大師
 
@龍樹菩薩
 
   
C道綽禅師
 
 D善導大師
E源信僧都 
  F源空聖人 

一見、ちょっと特異な感じがする。配置のように@Aと印度の龍樹、天親と並んだら、中国のB曇鸞は中央にあって良いとしても、CDの道綽・善導、日本のEFの源信・源空(法然)は左右が逆ではないか。それとも、@Aの龍樹・天親が逆なのか。私自身、どうしてこういう配置になっているのか、その理由は知らない。
ともあれ、才市さんはこの七高僧お一人おひとりと話をしながら「お礼」をしていたと言う。『正信偈』の御文を通してであろうか、『ご和讃』のお言葉が聞こえてきたのであろうか。御影と合わせてご和讃を掲示して、味わってみたい。

     

本師龍樹菩薩は
大乗無上の法をとき
歓喜地を証してぞ
ひとへに念仏すすめける

  才市が仏になることは
諸仏も新聞出いて居る
これが嘘なら
龍樹菩薩に問うてみよ

           
      釈迦の教法おほけれど
天親菩薩はねんごろに
煩悩成就のわれらには
弥陀の弘誓をすすめしむ
   
           
       

論主の一心ととけるをば

曇鸞大師のみことには

煩悩成就のわれらが

他力の信とのべたまふ

   
           
       

本師道綽禅師は

聖道万行さしおきて

唯有浄土一門を

通入すべきみちととく

   
           
       善導大師証をこひ

定散二心をひるがへし

貪瞋二河の譬喩をとき

弘願の信心守護せしむ

  善導さまの六字釈
死んだものが生き戻る
なむあみだぶに
温めとられて
           
       

本師源信ねんごろに

一代仏教のそのなかに

念仏一門ひらきてぞ

濁世末代をしへける

   
           
       曠劫多生のあひだにも

出離の強縁しらざりき

本師源空いまさずは

このたびむなしくすぎなまし

 

法然さまは六万遍
才市や時々
六万遍も時々も
一つこと